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東京慈恵医科大学同窓会

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2017年07月25日 夏季セミナー2 頭痛をきたす眼科緊急疾患
眼科 敷島 敬悟


 眼球は外部に露出した重要臓器のため、痛みに対して鋭敏な組織で、眼痛・頭痛をもたらす眼疾患は多種多様に及ぶ。また、視機能に関連する脳神経は多く、視力低下や複視等の眼症状で発症する頭痛を伴う頭蓋内疾患は多く存在する。このため、頭痛・眼痛を伴う眼疾患に対して早期の適切な診断加療は失明予防、さらに、生命予後に大いに関わってくる。
 今回の講演では、まず、頭痛を伴う眼疾患として国際頭痛分類で取り上げられている、急性緑内障、屈折異常、斜位もしくは斜視、眼球炎症性疾患、眼窩滑車部炎を紹介し、緊急性疾患を中心に概説する。つづいて、頭蓋内疾患と関連が深い、頭痛を伴う神経眼科疾患として、視神経炎、動脈炎性虚血性視神経症、うっ血乳頭、動脈瘤による動眼神経麻痺、虚血性眼球運動神経麻痺、帯状疱疹に伴う複合眼球運動神経麻痺、眼窩炎症などの診断と加療について最近のトピックスを交えて解説する。

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