社団法人東京慈恵会医科大学 同窓会

 
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2017年11月25日 第134回成医会総会シンポジウム
「遺伝医療とがんのオーダーメード医療の現状と未来
〜本学の遺伝診療センター設立に向けて〜」
花岡 一成 准教授 (総合診療内科)
松浦 知和 教 授 (臨床検査医学講座)


 近年の遺伝子技術の飛躍的な進歩と、分子生物学的な病態解明に基づく治療の開発により、遺伝病の診断、治療、予防策が大きく変わりつつある。また、ここ数年は、マスメディアにもがんのゲノム医療や、母体血胎児染色体検査(NIPT)の実施など多くの記事が取り上げられ、通常の診療のなかでも遺伝に関する検査や遺伝カウンセリングのニーズが高まりつつある。
 今回のシンポジウムでは、遺伝医療とがんのオーダーメード医療の現状と2018年4月に附属病院に開設される遺伝子診療部のあり方をテーマに5名の講演と総合討論が行われた。
 冒頭に佐村修准教授(産婦人科学講座)から、本院アンケートをもとに本学の遺伝診療の現状が説明された。全診療科のうち67%で遺伝学的検査を実施または予定しており、遺伝カウンセリングや検査への対応の場として遺伝診療部の重要性が示唆される内容であった。
 河野隆志分野長(国立がん研究センター研究所ゲノム生物学研究分野)から、個別化医療であるがんゲノム医療においては品質保証、遺伝子変異の正しい意義づけ、変異情報を治療の改善に活かす対応が重要であり、保険診療認可を目指してNCCオンコパネルという独自の次世代シークエンサーを用いた多遺伝子検査(クリニカルシークエンス検査)を準備していることが述べられた。
 続いて追加発言として和久井大助教(呼吸器内科)から、分子標的治療薬の登場による個別化医療により肺がん治療が急速に進歩していることが、文献とともに当院での治療成績をもとに報告された。
 小林博司准教授(遺伝子治療研究部)から、先天性代謝疾患領域における酵素補充療法の成果とともに、診断、治療効果を高めるさまざまな方法の進歩が紹介された。また附属病院での関連診療科と連携した治療の実際が紹介され、患者・家族の情報提供や支援を進めるためには認定遺伝カウンセラーの参画が不可欠であることが述べられた。
 川目裕教授(東北大学 東北メディカル・メガバンク機構遺伝子診療支援・遺伝カウンセリング分野)から、在籍された医療機関や大学での遺伝診療部門立ち上げや認定遺伝カウンセラーをはじめとする遺伝診療を担うスタッフ養成の事例を通じて、新たに設立される遺伝診療部に対するコンセプト、多職種・多部門連携、さらに人材育成についての提言があった。
 総合討論では、今後多様な遺伝学的検査に対応するためには、本学内と外部検査機関・研究機関との連携の重要性とともに、遺伝情報を管理するシステムの構築の必要性が議論された。最後に、遺伝診療とがんゲノム医療には疾患の身体症状に対する治療にとどまらず、精神的・社会的なサポートが必要であることから、まさに慈恵の建学の精神に基づいた遺伝診療部門の開設を目標とすることを参加者全員で共有してシンポジウムを終えた。
(総合診療内科・
花岡一成記)










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