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東京慈恵医科大学同窓会

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2018年06月25日 教授就任挨拶

 平成30年6月1日付で4代目主任教授として心臓外科学講座を担当することになりました。当講座は昭和47年に新井達太教授が第一外科に着任、翌年に独立して心臓外科という診療科として日本で一番古いスタートを切りました。その後は平成3年に黒澤博身教授、平成14年に橋本和弘教授が引き継いでこられ、平成17年には先天性心疾患担当の森田紀代造教授が、平成25年には海外での経験豊富な坂東興教授を迎え、診療・研究・教育にバランス良い教室運営を行って参りました。このような伝統ある教室を第4代目として主宰することになり、もとより浅学の身としてはその重責に身が引き締まる思いです。
 心臓外科学が扱う臓器は小さいですが命に直結するだけあり、対象疾患は多岐に渡ります。先天性疾患は未発達な心臓に姑息的手術を行うことが多々あり、複数回の再手術を含めた末長いフォローアップを責務としております。後天性心疾患においてはとりわけ当講座は弁膜症疾患に積極的に取り組んでおり、かくいう私もドイツでの9年間の臨床生活で、大動脈弁形成術の世界的大家と一緒に仕事をする機会に恵まれ、本邦でも弁置換を避けたい患者さんのためにこの手術の普及に努めております。さらに大血管疾患では近年急性大動脈解離の危険性が大きくクローズアップされており、当講座は急性大動脈スーパーネットワーク支援施設として地域医療の質の向上に寄与したいと思っております。
 北海道大学出身の私をこのたび受け入れていただいた慈恵医大の懐の深さに感謝するとともに、その期待に応えるべく、慈恵医大の一層の発展のために粉骨砕身する所存ですので、今後のご指導ご鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。

略 歴
 國原 孝(くにはら・たかし)川崎市出身。平成3年北海道大学卒業後、北海道大学第二外科・循環器外科入局。関連病院で初期研修後、平成7年より循環器外科を専門とする。平成12年ドイツ・ザールランド大学胸部心臓血管外科勤務、平成15年北海道大学循環器外科勤務、同附属病院手術部助手、平成19年ドイツ・ザールランド大学胸部心臓血管外科勤務、平成25年心臓血管研究所心臓血管外科部長、平成27年東京慈恵会医科大学非常勤講師、平成28年北海道大学客員教授、東京医科歯科大学臨床教授、獨協医科大学臨床教授、平成30年東京慈恵会医科大学心臓外科学講座担当教授。心臓血管外科専門医、日本胸部外科学会指導医、日本外科学会指導医、ドイツ医師免許(Approb-ation)、ドイツ心臓外科専門医(Facharz-t)、ドイツ准教授(Ha-bilitation)。

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