社団法人東京慈恵会医科大学 同窓会

 
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最新情報
 
2018年07月25日 大学講座シリーズ「リハビリテーション医学講座」
講座担当教授  安保 雅博


沿革と現状

 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科が特設診療科として誕生したのは、昭和58年である。発足五年後の昭和63年に正式に講座に昇格した。日本で六番目にできたリハビリテーション医学科の講座であり、米本恭三が初代の主任教授に就任した。昭和62年に二代目の主任教授に宮野佐年が就任し、平成19年から安保雅博が三代目の講座担当教授を務めている。加速する少子高齢化問題などにより、益々リハビリテーション医学講座に対する期待度注目度も高まり、それに応えるべく、平成19年から開設当初より第三病院にあった主任教授室および統括医局を本院に移し、慈恵医大附属病院ならびに関連病院を加えた教育、臨床、研究の大きな枠組みの中、『病気を診ずして 病人を診よ』を実践できる本当の意味の慈恵らしいリハビリテーション科専門医を育て、我が国のリハビリテーション医療を支えることができるリーダーシップの育成をしている。
 現教室員数は本学他科と比べると42名と少ないが全国のリハビリテーション医学講座の中では実績とともに大きい有数の医局であり、今後ますます発展していくことは間違いない。附属病院には、葛飾医療センターに教授 小林一成診療部長、附属第三病院に、教授 渡邉修診療部長、柏病院に新見昌央診療医長が医局員とともに独立したリハビリテーションブースを構え、リハビリテーション治療・医療をしている。また、東京都内には、総合東京病院、河北リハビリテーション病院、北品川病院、東急病院、東京逓信病院、東京都立墨東病院、初台リハビリテーション病院、東京都リハビリテーション病院があり、そのほか神奈川リハビリテーション病院、栃木リハビリテーション病院、西広島リハビリテーション病院、京都大原記念病院、青森新都市病院、(平成30年現在)に専門医を配置しているが、今後、東京都内の関連病院を拡大ならびに選択集中をする予定である。
 また、東京女子医科大学リハビリテーション科教授に猪飼哲夫、国際医療福祉大学リハビリテーション医学講座主任教授に角田亘を輩出している。

臨   床

 治療の対象疾患としては、中枢神経疾患、骨関節疾患、脊損、切断、神経筋疾患その他と、リハビリテーション治療・医療で扱われる全ての疾患を幅広く診療している。当講座の特徴は、リハビリテーション医を中心として、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの各専門職種が、臨床・教育・研究において相互に密な連携を取り合っていることである。リハビリテーション医療は様々な疾患や障害に対応する必要のある昨今、机上の空論ではなく、患者さんを対象に臨床の現場でのチームアプローチを実践している。

研究の躍進

 急性期治療が注目を浴びる中、それ以降の治療はそれほど注目をされてこなかった。リハビリ『でも』しようとか、リハビリ『しか』ないなというような『でも』『しか』リハビリの横行である。骨関節系のリハビリテーション治療・医療は手術の技術が格段に高くなり、人工股関節の手術などは入院期間が確実に見違えるほど短縮され,患者の満足度も上がった。しかしながら、7年後には二人に一人脳卒中になるかもしれないといわれている脳卒中後遺症のリハビリテーションは、障害受容や代償行為が中心であり、治療学が抜け落ちている状態であった。我々は、基礎実験と脳機能画像の臨床応用を行い、その脳卒中後遺症、特に上肢麻痺と失語症のリハビリテーションに関して、反復性経頭蓋磁気刺激と集中的リハビリテーションを組み合わせた治療法を世界に先駆けて治療体系化して、全国の関連病院と連携して4千人以上に施行し、よい成績をあげ、その成果がマスコミにも何度も取り上げられてきた。多くの成書や英文論文を輩出し多くの医局員が医学博士をとり、また、海外でも高く評価され、英文教科書も出版された。現在、新たに高次脳機能障害や脳性麻痺などにも適応範囲を広げよい成果を上げている。平成22年末から保険収載された脳卒中後遺症である上肢痙縮・下肢痙縮に対するボツリヌス毒素療法も、同様に国内外で圧倒的な症例数と実績を誇っている。

将来構想

 リハビリテーション治療・医療は、いままで治らないとされてきた病気や症状を、最新の医療機器やテクノロジーを用いてどうにか治療しようという魅力的な大変夢のある学問であり、今後追及していかなければならないことである。
 また、現実問題として、『少子高齢化とは障害者が増えること』により、医療と介護の需要がさらに加速化してくるのは明白である。これからは医療と介護がしっかりと手をとり一人の人を最後までサポートできる地域包括ケアシステムの体制づくりが必須である。介護のスペシャリストに必要なものは、知識、技術、経験、そして感性である。現在の大学病院とくに当講座では、医療の学べる環境やスキルアップが構築されている。しかしながら、現状の介護業界についてはまだまだ専門的医療知識が不足している。だからこそ、医療に強い大学病院系列が介護サービスに取り組み、医療と介護の両側面をサポートする一翼を担うことも重要である。
 医局員は、あまりにも専門化・細分化しすぎた現代医療において、全人的に人間をとらえ、特定の臓器・疾患に限定せず多角的に診るそして看ることができる部門は、唯一、リハビリテーション医学であることを認識しています。そして、評価のための評価におわるようなリハビリテーション医療はなく、実学としての治療的リハビリテーション治療・医療の確立が急務であると思っています。先人の業績を土台にして、創意工夫を凝らし、日々変わりゆく情勢に鋭敏に対応しながら、ぶれることのない志をもち、自己犠牲をいとわず目的を達成していく、このような気構えをもち実行し続け、邁進していく。










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