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東京慈恵医科大学同窓会

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2020年04月25日 教授就任挨拶

整形外科学講座担当
斎藤 充


 令和2年4月より、第7代整形外科学講座担当教授を拝命いたしました。当講座は、大正11年1月に我が国で5番目、私学では最初に誕生した整形外科の臨床講座であり、令和4年には開講100周年を迎えます。 現在、現役教室員128名、同窓467名を数え、現役、同窓が一体となって新しい歴史を築いてまいります。開講当時より建学の精神と伝統を重視し、「優れた知識と技術」と「医の心」をあわせ持った医師の育成に情熱を注いでいます。
 診療面では、新生児から高齢者までのあらゆる年齢層の運動器疾患および外傷を扱っています。その治療には専門性が必要とされるため、10の専門班(四肢関節、脊椎、骨代謝など)に責任者をおき、その指導の下に診療を行っています。年間手術件数は附属病院(本院)で1400件、関連病院をいれますと3400件と有数の症例数をほこっています。また、臨床に役立つ基礎研究を行い、その成果を診療に還元する医療の実践を基本理念にしています。日々の診療の中で沸き上がる疑問こそ「エビデンスの芽」です。その疑問を、基礎および臨床研究で検証し、その成果を世界に発信することが「新たなエビデンス」を生むことになります。諸先輩方が築き上げた伝統を大切にし、慈恵医大整形外科学講座ならではの研究、診療を行ってまいります。教室員一人一人の長所を育み、5年後、10年後を見据えた教育・臨床・研究を行ってまいります。
 今後とも教職員の皆様、同窓の先生方にご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

略歴
斎藤充(さいとう・みつる)
平成4   年東京慈恵会医科大学卒業
平成6   年東京慈恵会医科大学整形外科学講座入局と同時に大学院進学
      DNA医学研究所分子細胞生物学部門配属
平成11年 学位取得(医学博士)
平成13年 国立病院機構宇都宮病院整形外科リハビリテーション科医長
平成19年 東京慈恵会医科大学整形外科学講座講師
平成23年 東京慈恵会医科大学整形外科学講座准教授
平成27年 トロント大学病院整形外科関節センター留学
平成30年 東京慈恵会医科大学附属病院整形外科診療部長
令和2年  東京慈恵会医科大学整形外科学講座担当教授
      日本整形外科学会代議員
      日本股関節学会学術理事
      日本骨粗鬆症学会理事
      日本骨代謝学会理事
      厚生労働省医薬品等安全対策部会委員


外科学(消化器外科分野)講座担当
池上 徹


 令和2年4月より外科学講座消化器外科分野を担当させて頂くことになりました。外科学講座の源流は、学祖高木兼寛先生が明治14年に設立された成医会講習所に遡ります。昭和の時代には外科学講座は第1外科と第2外科の2講座制、さらに第3病院外科と青戸病院外科を含む4講座体制の時期もありましたが、平成13年には講座統合と臓器別分野再編が行われ、現在は小児・血管外科分野(大木隆生教授外科学講座統括責任者)、呼吸器・乳腺内分泌外科分野(大塚崇教授)、消化器外科分野の3つの分野で形成されています。また病院機能としては血管外科(大木隆生教授)、小児外科(大木隆生教授)、呼吸器外科(大塚崇教授)、乳腺内分泌外科(武山浩教授)、上部消化管外科(三森教雄教授)、下部消化管外科(江藤謙准教授)、肝胆膵外科の7つの診療部より構成されています。私は令和2年4月より前任の矢永勝彦教授の後任として消化器外科分野および肝胆膵外科診療部を担当させていただきますが、その伝統と実績の重みに益々身が引き締まる思いです。
 消化器外科分野は、機能的解剖の回復を目的とする良性消化器疾患、早期のものから遠隔転移を伴う進行期のものまで非常に多彩な病状を呈する悪性疾患、血管吻合の技術や免疫抑制療法を用いる臓器移植、急性腹症や外傷を扱う腹部救急など非常に幅広い領域を担当する分野であるとともに、内視鏡や手術用ロボットを用いた低侵襲外科治療や進行悪性疾患に対する集学的治療の進歩が日々刻々と進んでいる領域でもあります。我が国の外科学をリードする東京慈恵会医科大学外科学講座の分野および診療部担当として、患者中心のチーム医療の推進と他診療科との有機的連携、安全を担保した低侵襲外科手術・先進医療の積極的導入、病態の解明と治療の最適化を目指す考える外科医の育成を通して、東京慈恵会医科大学外科学講座の評価と名声の向上に鋭意努力する所存です。一日も早く慈恵人となり骨を埋めるつもりですので、今後とも同門の先生方や教職員の皆様の御指導ご鞭撻を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

略歴
池上徹(いけがみ・とおる)
平成6年  九州大学医学部医学科卒業
平成12年 九州大学大学院医学系研究科博士課程修了(医学博士)
平成16年 米国ベイラー大学移植外科留学(クリニカルフェロー)
平成18年 九州大学病院第二外科助手
平成19年 徳島大学医学部消化器移植外科助教
平成20年 九州大学病院消化器総合外科助教
平成21年 九州がんセンター消化器外科
平成22年 済生会福岡総合病院肝胆膵外科部長
平成23年 九州大学病院消化器総合外科助教
平成24年 九州大学病院消化器総合外科講師
令和2年  東京慈恵会医科大学外科学講座消化器外科分野担当教授

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