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東京慈恵医科大学同窓会

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2013年04月25日 耳鼻咽喉科学講座担当 小島 博己

 この度、森山寛教授の後任として耳鼻咽喉科学講座を担当させていただくことになりました。当教室は金杉英五郎先生が明治25年に耳科・鼻咽喉科学の講座を開設され、121年という最も古い歴史を有する教室です。伝統ある教室の運営を任され、職務の重さをひしひしと感じております。今後、教室と大学のために粉骨砕身する所存です。
 私は昭和62年に本学を卒業後、耳鼻咽喉科学教室に入局し、耳科手術と真珠腫の基礎研究を主に行ってまいりました。臨床では真珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術をはじめ、人工内耳手術、頭蓋底手術、内視鏡下耳科手術などを手がけております。また十年前からは幹細胞を利用した中耳粘膜再生の研究を行っており、真珠腫性中耳炎や癒着性中耳炎に対する鼓室形成術の再発防止策として、世界に先駆けた中耳粘膜シート移植の臨床応用の準備をしております。
 耳鼻咽喉科は私の専門とする耳科学の他、鼻科学、頭頸部外科学、口腔・咽頭学など多岐にわたります。鼻科学は教室の大きな柱の一つであり、鴻信義准教授のもとに、内視鏡下副鼻腔手術のさらなる適応拡大と頭蓋底手術、基礎的研究を推進したいと考えています。さらに附属四病院を併せた豊富な症例数は慈恵医大の誇る宝であり、慈恵医大からEBM(evidence based medicine)を発信していきたいと思います。
 森山教授が多くの優秀な後輩を育成したように、私も時間をかけて後継者たちを育てていきたいと思います。そして一致団結してこれからの厳しい時代を乗り越えていく所存です。そのためには諸先生のお力が是非必要になります。何卒ご指導とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
略 歴
 小島博己(こじま・ひろみ)昭和62年東京慈恵会医科大学卒業、平成元年本学耳鼻咽喉科学講座助手、平成7年〜9年米国ハーバード大学ダナ・ファーバー癌研究所の留学を経て、平成11年講師、平成18年助教授(平成19年准教授)

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