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東京慈恵医科大学同窓会

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2013年04月25日 第10回日本機能性食品医用学会総会を主宰 宇都宮一典教授(昭54)

 本学内科学講座(糖尿病・代謝・内分泌)担当宇都宮一典教授(昭54)を会長として第10回日本機能性食品医用学会が平成24年12月15日・16日の2日間にわたり、本学で開催された。日本機能性食品医用学会は、内科学、外科学、栄養学の叡智を結集し、生体機能の面から栄養療法の意義を論じることを目的として設立された。現在は、お茶の水女子大学生活環境センター近藤和雄教授(昭54)が理事長を務めている。
 我が国の食品機能研究の嚆矢は、何といっても学祖である。そこで「食品機能の温故知新」をテーマにし、会長講演、2つの特別講演、2つのシンポジウム、4つの教育講演が企画され、国内外から著名な研究者を招聘するとともに、数多くの一般演題が寄せられ活発な討論が行われた。会長講演では宇都宮教授のライフワークである「糖尿病性腎症と食事療法」について基礎的検討から臨床への応用に至るまで、気迫のこもった講演が行われた。続いて特別講演では、栗原敏学長が「ビタミンの源流を訪ねて」と題し、高木兼寛先生による脚気栄養欠陥説に端を発したビタミンB1発見の歴史を情熱的な語り口で解説されて聴衆を魅了すると、会場の熱気は最高潮に達した。また教育講演では田中照二客員教授(昭34)による低glycemic index食の意義について講演が行われたのをはじめ、気鋭の研究者達による機能性食品研究の最前線が紹介された。
 機能性食品に対する社会の関心は従来にみられないほど高まっている。その科学的根拠を吟味し、社会に還元するという役割を果たした点で、本学会開催の意義は極めて大きい。また、本学の原点に立ち返りながら、最先端の研究にも触れ、「食品機能の温故知新」を参加者は肌で感じることができたはずである。また、本会は一八六名という過去最多の参加者を迎え、盛会のうちに終了した。これも事務局長を務めた西村理明准教授(平3)以下、運営に携わった教室員一同および学内各位のご協力の賜物である。心より感謝の意を表したい。(糖尿病・代謝・内分泌内科 川浪大治)

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