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東京慈恵医科大学同窓会

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2013年07月25日 第34回慈恵医大夏季セミナー
白内障の最新治療
眼科 常岡  寛


 白内障は、眼の中でレンズの役割を果たす水晶体が混濁したために視機能障害を起こす疾患であり、その90%以上の症例は加齢が原因である。現在の白内障手術は、点眼麻酔で短時間に施行できることから、患者さんにとって負担の少ない治療を受けることができる。
 水晶体の殻である嚢の前方部分を丸くくり抜き、中にある混濁した核と皮質を超音波乳化吸引術によって摘出し、空になった嚢内に眼内レンズを移植するが、その創口はわずか2〜3?であり、短期間で職場復帰することが可能である。
 最近、乱視矯正レンズや多焦点レンズ、調節レンズなどが登場し、以前に比較して術後に良好な視機能を得ることが可能になった。そして、これらのレンズを有効に機能させるため、創口作成、前嚢切開、核の分割と乳化をコンピューターで制御されたフェムトセカンドレーザーで行う術式が開発された。
 進歩した白内障手術について、最新治療法も交えて解説する。

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