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東京慈恵医科大学同窓会

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2013年08月25日 伊藤 洋教授(昭53)日本睡眠学会理事長に就任




 平成二十五年六月二十八日の第三十八回日本睡眠学会総会において、精神神経科・葛飾医療センター院長伊藤洋教授が第八代日本睡眠学会の理事長に選出された。
 日本睡眠学会は昭和四十八年にその前身である睡眠研究会が大阪で発足し、四年後の昭和五十二年に学会として正式に設立された。不眠症や過眠症、また睡眠呼吸障害が個人および社会に与える影響への関心が高まり、現在会員数が約三、四○○名と飛躍的に増加している学会である。
 日本の睡眠医療は海外と異なり、精神科が中心となって育ててきた分野であるが、慈恵医大も当初から中心的な役割を果たしてきた。その歴史は、日本に睡眠ポリグラフ検査を初めて紹介した東大古閑永之助先生の直弟子として学んだ遠藤四郎先生(昭32)の「神経質性不眠の精神生理学的研究」に始まり、昭和四十二年に運輸省の依頼を受け佐々木三男客員教授(昭33)を中心に脳波計を用いた時差地域への高速移動による精神生理面への影響に関する時差研究へとつながった。伊藤教授は佐々木客員教授の下、数々の研究や学会活動に参加され、多くの後輩の指導も熱心であった。
 伊藤教授は、平成十四年頃から構想が始まった学会認定医師・歯科医師・技師制度の設立に、認定試験委員会委員長として関わり、本学新橋校にて、睡眠学会認定試験を毎年実施している。さらに今年から本学会が日本医学会に加盟したことから、今後、睡眠学会専門医制度の設立を目指すことになった。
 本学会は複数の診療科を含む医師、歯科医師、技師、看護師、基礎研究者を含む学際的な学会であり、伊藤教授にはそのまとめ役としての技量も期待されている。葛飾医療センターを院長として起ち上げられたパワーで、本学会でのさらなる活躍が期待される。
(精神医学講座 平元・小曽根基裕記)

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