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東京慈恵医科大学同窓会

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2014年01月25日 変わる社会に慈恵らしい貢献を
東京慈恵会医科大学 学長 松藤 千弥


 謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
 新たな年を迎える毎に、少子高齢化をはじめとする社会構造の変化が進行し、医学・医療が果たすべき役割が大きくなっていきます。本学も、基盤を整え、教育・研究・診療を通じて、最高水準の医科大学にふさわしい社会貢献をしていきたいと思います。
 教育面で大学にかかる期待として、国際化の推進とともに、課題を解決しながら高度な医療を提供できる人材や、地域に密着したチーム医療を提供できる人材の育成があります。各大学は、特色を生かしてこれらに取り組むことが求められています。現在本学では、国際標準の医学教育を整備する事業と、高い総合診療能力を持った医師を育成する事業に取り組み、ほぼ20年ぶりの大幅な臨床教育改革を進めています。
 本学が研究面で最高水準の貢献をするには、本学の豊富かつ高水準の潜在的研究力、解決が待たれる多くの医学的課題、および現代の高度な科学技術や方法論の三者をうまく結びつける必要があります。また、研究成果の実用化を支援する仕組みも構築しなければなりません。本年4月には、総合医科学研究センターの組織改革が完了し、研究支援部門の機能が大きく向上します。また、基礎医学と臨床医学のさらなる連携を推進したいと考えています。
 質の高い臨床研究の推進には、病院の研究機能の強化が重要です。残念ながら昨年は、本学発の臨床研究に問題があることが明らかになり、当該論文が撤回されました。皆様にはご迷惑とご心配をおかけしたことを深くお詫びいたします。再発を防ぐために、臨床研究支援センターを設置して、臨床研究の支援と管理を行うことといたしました。このセンターを有効に活用し、質の高いエビデンスを世界に発信していきたいと思います。
 学長就任以来9か月が経ちました。同窓会の総会や支部会などに参加させていただく度に、慈恵の輪の暖かさ、力強さを感じてきました。本年も引き続きご支援をよろしくお願いいたします。

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