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東京慈恵医科大学同窓会

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2014年03月25日 第1259回成医会例会開催
―関谷英里子氏による講演―


 平成26年2月8日午後6時から第1259回成医会例会が大学1号館3階講堂で開催された。今回は、「カリスマ同時通訳者」の異名を持ち、現在日本通訳サービス代表の関谷英里子氏をお招きし「仕事の現場で、気持ちが伝わる英語のキーワード」と題してご講演いただいた。お父様の仕事の関係で幼少時を英国で過ごされ、長じて慶應義塾大学経済学部ご卒業の後、伊藤忠商事繊維カンパニー、日本ロレアルにて事業提携交渉、プロダクトマネジメントの第一線をご経験の後、独立された。現在は通訳者として各種国際会議をはじめ、アル・ゴア元アメリカ副大統領、ノーベル平和賞受賞ダライ・ラマ14世など、多くの世界的なVIPの講演にて同時通訳を務められた。既に3年以上NHKラジオ『入門ビジネス英語』の講師も担当されており、その実践的で簡潔明瞭なダイアログは好評で、今回のご講演を機に学長先生をはじめ聴講された方も多いようである。
 そもそも氏がさらに英語を学びたいと思われたのは、「もっと人と心を通わせたい」との想いからだそうだが、実際にビジネスで使えるような英語力が身についたのは、総合商社や外資系メーカーに勤めた経験が大きかったとのこと。
 当日は、出だしの一言という切り口から講演が始まった。あなたのプレゼンテーションが無事終了しました。さてその感想について「いかがでしたか?」を英語でどう尋ねるか?多くの人は『What did you think?』と言いがちである。しかしそれでは「まあいいんじゃない」程度の反応であり、相手の意見を引き出すためには、『FEEDBACK』を使うと良いとのこと。すなわち『Could you give us some feedback on the presentation?』が正解。英語にしにくい「お会いしたいと思っていました」は『I’ve been looking forward to meeting you in person』、また「宜しくお願いします」は『I look forward to doing business with you』。氏曰く、英語はコミュニケーションツールであり、相手を理解するためのもの、もうテスト科目ではありませんと強調された。英語上達のポイントはインプットとアウトプットを繰り返すことが大切。かつては「何とか通じる英語」を話すことで精一杯だったが、今は医学領域でも「情けが届く英語」「心に響く英語」が望まれる時代になったということである。さらに最後に氏は、グローバルリーダーとは国境をこえて人をインスパイアできる人で、言動、仕事、作品などを通して国籍を超越して人の人生を変えるようなインパクトを与えられる人であると聴衆を鼓舞された。
 当夜の氏のツイッターでは、「今日は慈恵医大で講演してきました!130年以上の歴史を誇る成医会の第1259回のゲスト講師。TV会議システムでいろいろなところから視聴いただき有難うございました。医学はそもそもグローバルに取り組んでいる方が多いなと感じました。」とのご感想でした。同窓諸兄、この激励のお言葉を糧に一層頑張りましょう。(成医会運営委員長 相羽惠介)

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