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東京慈恵医科大学同窓会

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2014年07月25日 第52回実験動物慰霊祭

 第52回実験動物慰霊祭が、平成26年6月14日(土)大学1号館三階講堂において、栗原敏理事長、松藤千弥学長、総合医科学研究センター大橋十也センター長、実験動物研究施設嘉糠洋陸施設長をはじめ、およそ130名余りの教職員、大学院生、実験動物関連企業社員の参列のなか、栄立院の福西賢兆住職の読経のもと執り行われた。参列者による献花の後、松藤学長より次の挨拶があった。
「本学の医学研究のために、多くの実験動物が尊い命を提供してくれている。現在の科学技術のレベルでは、医学研究の上で動物実験がどうしても必要である。参列者の皆さんは動物愛護の精神に則り、三つのR(Replacement―代替法の活用、Reduction―動物数の削減、Refinement―苦痛の軽減)に十分考慮して動物実験を行っていることと思う。しかし、それは最低限のことであって、決して十分というわけではない。動物実験には社会の厳しい目が注がれていること、その厳しさは科学技術の進歩に伴って増していることを認識すべきである。例えば、欧州では化粧品の開発における動物実験が昨年の3月に全面的に禁止された。
 動物実験にあたっては、動物愛護の精神を実験計画に盛り込み、各自が率先して動物実験を適正化する努力、さらに情報公開やアウトリーチに取り組むことによって、社会の不信感を払拭するための努力をしなければならない。この機会に、自分の研究になぜ実験動物が必要なのか、社会に説明できるようによく考えて欲しい。」
 参列者一同は、松藤学長の言葉を胸に刻むとともに、動物実験に臨む心身を一層引き締め、慰霊祭は滞りなく終了した。(実験動物研究施設 櫻井達也記)

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