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東京慈恵医科大学同窓会

最新情報


2014年09月25日 一杉正仁君(平6)
滋賀医科大学社会医学講座 法医学部門教授就任


 平成26年4月1日付で、平成6年卒業の一杉正仁君が国立大学法人滋賀医科大学社会医学講座法医学部門の教授に就任した。同大学では私立医科大学出身者が講座を担当するのは初めてという。
 一杉君は卒業後、川崎市立川崎病院勤務、本学大学院を修了、助手を経て、平成14年から獨協医科大学法医学講座の准教授を務めていた。獨協医科大学では栃木県内の法医解剖や警察医業務を行っていたほか、国家試験教育センター副センター長なども務め、医学教育に大きく貢献していた。
 専門領域はエコノミークラス症候群の病態解明で知られるバイオレオロジー、妊婦のシートベルト着用で知られる交通外傷とバイオメカニクス、そして、最近話題の自動車運転者の健康管理など幅広い。突然死や事故死の予防に積極的に取り組んでおり、新聞やテレビ等で彼の名前を見かけている。
 内外の関連学会でも中心的に活動しており、International Traffic Medicine Associationのアジア地区理事、日本医学英語教育学会の副理事長などのほか、名古屋大学大学院や東京都市大学などでも工学部大学院生の学位指導を行っている。社会医学として幅広い所以か、このような内容をどこで学んだか尋ねたところ、国領校での収穫と答えていた。いずれにせよ、実務、教育、研究をバランスよくこなす面が評価されて、今回の就任に至ったのであろう。滋賀県には縁もなかったというが、就任後、早速県内の法医関連業務のほか、地元医師会、被虐待児の診察、矯正医療にも携わり、学内外で広く活躍している。一杉君はアウェー生活が長いが、決して順風満帆ではなく、多くの逆境も経験したという。しかし、酒席での彼を見る限り、学生時代と変わらず明るい姿であった。
 同期生として新たな地での活躍を期待し、今後も、われわれ同窓への支援をお願いして、エールを送りたいと思う。 (平6・川崎成郎記)

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