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東京慈恵医科大学同窓会

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2014年10月25日 宇都宮一典教授を大会長として
第18回日本適応学会開催される


 平成26年6月21・22日の2日間、第18回日本適応医学会学術集会が、本学内科学講座糖尿病・代謝・内分泌内科担当宇都宮一典教授を大会長として、一橋大学一橋講堂(千代田区)で開催された。
 日本適応学会は平成8年に、“外部環境あるいは内部環境の変化に対して生じる生体の適応現象を、遺伝子、分子、細胞、臓器、個体について検討し、病態生理の解明から疾患の予防や治療に役立てる”ことを趣旨として設立された本学とゆかりの深い学会である。
 今回は、人類が飽食の時代を迎え、身体活動の低下とともにエネルギーが過剰蓄積され、生活習慣病が増加の一途を辿っている現状を踏まえ、生活習慣病を慢性的な適応不全ととらえ、“生活習慣病におけるmaladaptaion”をテーマとし、各分野から我が国におけるエキスパートを招聘した。
 特別講演は、時間生物学ならびに栄養学の視点から、佐賀大学の野出孝一教授、お茶の水女子大学の近藤和雄教授(昭54)より講演をいただき、シンポジウムでは、最先端の高血圧研究と、今後大きな発展が期待される糖尿病治療の展望を取り上げた。また共催セミナーでは、東京大学の南学正臣教授から「糖尿病性腎症とmetabolic memory」、大阪大学の下村伊一郎教授から「肥満メタボ型糖尿病の病態と治療」、東京女子医科大学の大塚邦明教授から「時間生物からみた高血圧と糖尿病」といったテーマでお話しがあり、どれも非常に興味深く、学会に相応しい内容であった。
 一般演題も、本学を含め、多くの大学から疫学から分子生物学に至るまでハイレベルの演題が並び、質疑応答も活発に行われ、その後の情報交換会でも各演題の話題で大いに盛り上がった。
 本学会を機会に、多くの研究者の間で今後の共同研究の話が進むといった成果もあり、過去十八回において今学会の参加者が一番多かったという嬉しい報告もされた。来年度に向けて、さらに研究を進めるよう参加者は身を引き締めたことであろう。
 本学会をこのような盛会に終えることができたのは、糖尿病・代謝・内分泌内科の教室員及びスタッフの協力の賜物である。(糖尿病・代謝・内分泌内科 坂本昌也記)

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