東京慈恵医科大学同窓会
最新情報2014年11月25日 総 合 討 論
泌尿器科学講座 頴川 晋
臨床、基礎医学講座計六名の演者の提言を要約すると、臨床医からは「まず臨床力を磨くのが前提」、「主導者は魅力あるテーマをアピールする」、「大学院生などの若い力・マンパワーを結集していく」、「国際共同試験に参加したなど個々の経験の共有が必要」、基礎側からは「研究費のための研究をやめよう、自由な研究を目指そう」、「研究をやる人、やらない人の仕分けを」、「来る者拒まず、去る者追わず」、「外に出よう、論文を書こう、人脈を築こうが大切」、「ゲノムセンターなどを創設する」などとなる。特に、慈恵には膨大な臨床データの蓄積があり、これを活用、オリジナリテイを追求することは可能であるとのコンセンサスが得られた。臨床側の視点で追記すれば、演者はいずれも超多忙でありながら、研究チームを牽引、臨床・研究の両立に腐心している第一線の臨床医であり、それだけに悩みも深いはずである。慈恵にあってはまだ十分とは言えないこれらの活動を実質的にどのように支援すべきか、共同研究のサポート体制・基礎臨床横断的なシステムの構築が急がれる。「一緒に研究しようよ」、なるほど難しいことはない、まずはこれで良いのだと思った次第である。
