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東京慈恵医科大学同窓会

最新情報


2015年02月25日 退任記念講義を終えて
内科学講座
消化器・肝臓内科 田尻 久雄


 14年間東京慈恵会医科大学教授として過ごさせていただき、多くの方々のご支援ご協力により、退任記念講義を無事に終えることができたことを心から感謝申し上げたい。「消化器病学のパラダイムシフト―40年を振り返って、今後に期待すること―」と題して、消化器病学・内視鏡学の過去の歩みとともに私自身の臨床研究の一部を紹介させていただいた。臨床医は、患者さんと共にあり、謙虚に患者さんとご家族の立場に立って接していくことが求められる道であり、“臨床医でなければできないような研究を求め、 その研究がいつの日か必ず臨床に役立つものになるように粘り強く継続していくことが大切である”ことを自らの経験をもとにお話させていただいた。
 東京慈恵会医科大学に赴任してから前半と後半の2つの時期に分けて振り返ってみると、前半の時期は、平成13年に内視鏡科教授となり、平成16年から18年まで附属病院副院長として務めていた時期である。適材適所の人材の確保に奔走し、病院経営と医療のあり方を学ぶ日々であった。消化器・肝臓内科主任教授となって後半の時期に入ることになるが、内視鏡科教授も兼任して、2つの教室の管理運営面での工夫をしながら、診療、教育、研究の調和をとることに専心していた。とくに若い教室員の先生方が活力をもって診療と研究ができるような教室の環境作りをすることに主眼をおいてきた。消化器・肝臓内科、内視鏡科は私が口を挟む必要などほとんどなく、質量ともに充実した円滑な運営がなされた。外来・病棟における診療実績では、病院内で常に上位の成績であった。東京慈恵会医科大学学長、理事長、教授会の先生方のご理解とご支援のお蔭であり、また附属4病院の消化器・肝臓内科、内視鏡科ならびに関連病院の各部長、医局長、教室員、コメディカル、秘書の方々の日頃の努力とチームワークの賜物である。この場を借りて、すべての方々に心からの感謝とお礼を申し上げたい。
 輝かしい伝統と歴史を有する東京慈恵会医科大学内科学講座消化器・肝臓内科ならびに内視鏡科の、今後のさらなる発展を祈念しています。

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