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東京慈恵医科大学同窓会

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2015年02月25日 定年退任にあたって
総合健診・予防 医学センター銭谷 幹男


 昭和50年に卒業し、本年3月をもって定年を迎えることとなりました。大過がなかったとはいえませんが、無事定年を迎えられたのは、慈恵の皆様のご支援と深く感謝申しあげます。
 卒業後、第一内科大学院(亀田治男教授)に入学、相模原病院への派遣では島野毅八郎先生のご指導を受け、最初の論文執筆をしたのが思い出です。第一内科では、三枝苗成先生、飛鳥田一朗先生の下で、免疫の研究室を立ち上げていただき、その後一貫して肝臓の免疫、臨床面では自己免疫性肝疾患の研究を持続して参りました。県立厚木病院、米国エール大学、附属柏病院勤務以外は慈恵医大本院に35年勤務させていただき、多くの症例の集積と経過観察をすることができました。その間、大阪市大第三内科山本教授、生化学森沢教授、東北大の石田教授、熊谷教授、岡山大学教授、香川大学西岡教授などに多くのご教授を賜りました。戸田剛太郎教授がご就任後は、厚労省班会議参画、我が国の自己免疫性肝疾患の診断指針の確立に、また、国際自己免疫性肝炎研究グループでの診断スコア、簡易型スコアの策定にも関わることができました。これらの仕事にあたっては研究室の仲間が多くの協力をしてくれたおかげと改めて感謝致します。戸田教授ご退任後は総合健診・予防医学センターに移籍いたしましたが、消化器・肝臓内科の外来は継続し、臨床研究が維持できました。また、センターでは最近注目される肥満・脂肪肝の基礎的検討もでき、和田所長に深謝致します。私が臨床に従事した間にC型肝炎ウイルスが発見、その治療法が確立し、肝移植が一般化したことは肝臓病領域の大きな出来事で、この間の肝臓病研究に従事できたことは大変幸せであったと思います。
 母校に改めて感謝するとともに、今後のご発展を祈念致します。

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