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東京慈恵医科大学同窓会

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2015年12月25日 平成27年度政府総合防災訓練
大規模地震時医療活動訓練に参加
-災害拠点病院 柏病院にて-


 災害拠点病院である柏病院は千葉県東葛飾北部地域に位置することから、平成27年9月1日に開催された内閣府主導の大規模地震時医療活動訓練に参加した。今回の訓練では多数傷病者受け入れの体制を準備し、かつ海上自衛隊下総航空基地にSCU(ステージングケアユニット:広域医療搬送拠点での臨時医療施設)を立ち上げるため災害派遣医療チーム(DMAT)を一チーム(医師1名、看護師2名、業務調整員1名)派遣した。
 院内体制としては、残るDMAT隊員(医師3名、看護師1名)に、各種災害医療研修を受講した8名を加えた12名を中心に、模擬傷病者役10名と共に総計26名が訓練に参加した。
 訓練内容は、40名の傷病者に対して、まず一次トリアージ、二次トリアージおよび安定化治療をカード形式による机上シミュレーションにて実施した。その後、院内収容能力の限界を越えたため、10名の重症傷病者の後方搬送依頼と支援要請を行った。これにより、当院としては初めての他県DMATによる援助を受け入れた。当院に派遣された宮崎県立宮崎病院DMATにより、後方搬送のための傷病者一覧表作成と搬送のためのパッケージングおよび下総航空基地SCUへの搬送を含めた模擬診療が行われた。
 今回は、主として広域医療搬送を目的とし、外部からの支援DMATを受け入れた初めての訓練であった。受け入れ訓練場所として当院救命救急センター外来を使用したことで、実災害時の傷病者の動線イメージすることができた。
 平日開催のため、通常診療に支障を出さないよう参加人数が限定され、病院全体としての災害訓練ではなかったが、災害拠点病院としての当院における今後の訓練に十分応用できる内容であったと感じた。
 (救急医学講座教授・柏病院救命救急センター 卯津羅雅彦記)

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