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東京慈恵医科大学同窓会

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2016年11月25日 パネルディスカッション4
第三病院総合診療専門研修プログラム
附属第三病院 総合診療研修センター
平本 淳


 新専門医制度の呼び物の一つとして、総合診療専門医を基本領域に加えたことが注目されている。この背景には、?多疾患を有する高齢者の増加、?患者判断では適切な専門診療科受診が困難、?地域医療の重要性の増大などがあり、総合診療医がこれらを担うことが期待されている。総合診療医は、病院勤務の病院総合医と診療所勤務の家庭医とに分かれるが、総合診療専門医は双方の能力を持つことが求められている。それには、3年間のプログラムの中で、双方を経験することが必要である。また、内科、小児科、救急の知識は必須であるし、必要に応じてその他の診療科の知識、技術も求められる。
 慈恵医大の総合診療専門医プログラムは総合診療部が入院病棟を有する第三病院が基幹施設となり、病院総合医の部分を第三、葛飾と東京北医療センターで、家庭医の部分を東京都区内、東京の山間部や島部、魚沼市の診療所などで研修できるものとした。内科、小児科、救急、その他領域の研修は、慈恵の四附属病院を選択できる。慈恵医大の豊富な教育スタッフを活用することで十分な教育ができると思われる。また、研修の評価も詳細に行わなければならず、各連携施設への訪問などもあり、事務的な業務も増えることが予想される。大学は、本年度から第三病院に総合診療研修センターを設置し、バックアップ体制も整いつつある。新専門医制度開始は一年延期となったが、この間に更に内容の充実を図っていきたい。

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