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東京慈恵医科大学同窓会

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2022年04月25日 副学長就任挨拶
解剖学講座担当教授 岡部正隆


 この度、研究担当副学長を拝命いたしました。本学の研究活動と関連するコンプライアンスの推進を担当いたします。新たに組織された研究推進会議において、本年度からの中長期事業計画に基づき、研究体制の整備、研究の質の確保、研究成果の還元、研究倫理の推進などについて誠心誠意取り組んで参ります。
 医科大学の教員の活動は、教育・研究・医療の3つの柱からなります。松藤千弥学長は医学研究を通じて社会貢献することを目指し、就任直後から研究支援体制の整備と強化に取り組んでこられ、着実にその成果が実りつつあります。医療・教育活動では従事する時間や各自の役割が明確であるのに対し、研究活動は、合間の時間を利用せざるを得ず、報酬にも反映されにくいため、残念ながら本学では研究をしないという選択も存在します。国を挙げた大型プロジェクトを展開する医科大学では、教員はトップダウン型の研究によって与えられた研究課題に取り組み、その過程で研究手法だけでなく、研究倫理にかかる手続や、研究費の獲得、論文の執筆・発表の方法などを学びます。論文の質と量がその後の人事に大きく影響するため、大学で活動するためには研究活動が必須と言えます。
 一方で研究活動に限らず多面的に教員を評価する本学では、トップダウン型の研究よりも、日常活動の中で生じた疑問を解き明かす自由発想による研究、言うならば「ボトムアップ型研究」が多い傾向にあります。ボトムアップ型の研究では、身近に相談できる専門家がいないことも少なくなく、研究手法の獲得だけでなく、倫理的に正しい研究を行うための手続きや、研究費の獲得など、多くのことを手探りで行わなければなりません。そのため、本学では、共同利用研究施設の充実、研究費の獲得、特許出願や研究成果を社会実装するための企業とのマッチング、研究・研究費不正防止のための研究倫理教育など、教職員に対する様々な研究支援を行なっています。今後は、研究成果の社会還元のために広報活動も強化し、本学教職員にとって研究を通じた社会貢献が魅力的な自己実現の方法の一つになるように、ユーザー目線で研究支援体制をより充実して参ります。何卒ご協力賜りますようお願い申し上げます。

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