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東京慈恵医科大学同窓会

最新情報


2020年10月25日 同窓会女性医師キャリア支援活動(その22)

外科学講座担当教授  大木隆生
外科学講座 助教   工藤 麗

 外科学講座には令和2年4月時点で現役医局員286名中31名(10.8%)の女性医師が在籍し(レジデントを含む)、203名中11名であった平成18年と比較して実に3倍をうかがう数に及んでいる。各自の勤務状況はフルタイムが23名、時短勤務1名、育児休暇を含む休職5名、大学院1名、海外留学1名である。様々な立場で女性外科医が活躍できる理由は、大講座制ゆえの層の厚さと大木チェアマンの掲げる「トキメキと安らぎのある村社会」に根付いた相互扶助の精神にある。
 女性医師は妊娠、出産や育児等に際して勤務時間や当直勤務に制約が生まれることは避けられないが、そういった場面をカバーする沢山の医局員が在籍していること、また大講座制であるために、所属する診療部だけに負担がいかないようにしているところが特徴である。医局員全体がそのサポートを快く引き受けるマインドを持っており、実務的にも心理的にも女性医師が働きやすい環境と言える。附属4病院に加え多数の関連施設を有していることから、各自の働き方や家庭の事情に応じた柔軟な人事配置も可能となっている。
一方で、外科医としての技術向上や国内外の留学、学位の取得などを通してキャリアアップを目指す機会が常に与えられている。最前線を行く医師でも、出産や育児で現場を一時離れる医師でも、女性外科医としてそれぞれの場所で輝くことができるのが今の外科学講座である。私たちは、後輩女性医師にも胸を張って外科医の道を勧めたい。

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