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東京慈恵医科大学同窓会

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2022年02月25日 定年退任にあたって
臨床検査医学講座 須江洋成教授


 私は昭和58年に本学を卒業し、研修後、精神医学講座に入局しました。講座担当教授の森温理先生のもと精神療法を学びたいとの強い思いからでした。しかし、軌道はそれ臨床脳波・てんかん学を専門としています。それには理由がありました。森教授、そして中山和彦教授ともにてんかんがご専門であったことはひとつの理由ですが、何よりもてんかんを学ぶ必然、偶然が良い意味で重なったからです。これは思し召しと解釈し、基幹病院であった静岡てんかん・神経医療センター(当時は静岡東病院)に、昭和61年から平成元年まで、わがままを言って出させていただきました。本来は医局派遣病院へ出向すべき時期でしたので、それを許してくれた同期の先生方のお陰でもあります。てんかんセンターでは清野昌一院長のもと、外来、小児・脳神経外科病棟で学び、いくらかの研究成果を上げることができました。隔たりなく熱心にご指導いただいたセンターの先生方には感謝に堪えません。
 本学に戻り、牛島定信教授は精神分析がご専門でしたが、先生の症状描写はてんかん診療に大いに参考となるものでした。その後、平成9年に臨床検査医学講座に移籍となり、ここ30年余りは、慈恵医大4病院の脳波判読医の育成に努める日々でしたが、講座の松浦知和教授、中央検査部の海渡健教授、そして精神医学講座では繁田雅弘教授をはじめ多くの皆様のご指導、ご支援を賜って無事に退任を迎えることができました。心より感謝申し上げます。慈恵医大にてんかんセンターをとの思いは準備不足から叶いませんでしたが、他学に勝るとも劣らぬ若手専門医の先生が各科におりますので、いずれはと期待しております。最後に本学の益々の発展を祈念いたしましてご挨拶とさせていただきます。

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