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東京慈恵医科大学同窓会

最新情報


2022年02月25日 定年退任にあたって
臨床検査医学講座 杉本健一教授


 いよいよ、本年3月に定年退任を迎えることになりました。私は、学生時代から循環器内科学が大好きで、卒業前から循環器を専門にしようと決めていましたが、どこの内科に入局するかで大いに迷いました。当時の内科は講座制で、循環器を専門とする場合、腎臓を主とする第2内科、糖尿病を主とする第3内科、循環器・呼吸器を専門とする第4内科、および青戸病院内科、第3病院内科と5つの選択肢がありました。内科研修医時代、心不全の患者さんが腎不全を合併してしまうと治療に本当に難儀してしまい、よし、腎不全治療もできる循環器医になろうと、当時宮原正教授が主催していた第2内科に入局いたしました。当時の第2内科は、腎不全治療で日本の透析医療界を牽引する医局でしたが、循環器領域でも慈恵で最多のCCU入院数を誇り、少人数の循環器医で懸命に診療をしました。透析室の川口良人先生から最先端の透析療法を教えていただき、国内留学した東京女子医大心臓血圧研究所で、細田瑳一教授、不整脈の笠貫宏先生から循環器学、不整脈学を徹底的に叩き込んでいただきました。
 平成8年、慈恵医大内科は講座制から縦割りの専門内科制に移行し、5講座から循環器内科医が結集しました。私は、平成9年に不整脈班のチーフに任命され、心房細動治療を中心に、研究、診療に従事し、また、循環器内科病棟長を8年間の長期に渡り務めさせていただきました。平成18年、臨床検査医学講座に移籍し、青戸病院中央検査部部長となり、以来、臨床検査技師の皆さんとともに仕事をしてまいりました。循環器内科や臨床検査医学講座の同僚、力を合わせて働いてきた中央検査部の仲間を始め、お世話になった慈恵医大の皆様に、この場をお借りして心からの感謝を申し上げます。

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