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東京慈恵医科大学同窓会

最新情報


2022年04月25日 副学長就任挨拶
内科学講座 腎臓・高血圧内科担当教授 横尾隆


 この度副学長(教育担当)を拝命いたしました腎臓・高血圧内科横尾隆と申します。
 本学では国立と併願が可能な入試日への変更や、明確なアドミッションポリシーの開示、入学制度の改革のため大変優秀な学生が入学するようになりました。
 一方、昨今のIT技術革命による入手情報量の急拡大や個人の権利意識の変革により、医学教育も大きな転換期を迎えていると考えます。つまりこれまでの医学知識を伝授する教育から、錯綜する医学情報の渦から確実なものを取捨選択する能力を獲得させる教育へのパラダイムシフトが迫られています。またこの玉石混淆の情報は一般の方でも容易に得られるため、以前のように医療関係者を盲信するような方は少なくなり、偏った医学知識や権利意識を強く持った患者さんやそのご家族も多く、そのような方々とも医師、看護師が中心となり信頼関係をうまく構築することが以前より強く求められるようになってきています。このような時代の変遷にうまく適応し、才能を持って入学した学生の能力をさらに伸ばすとともに、患者に優しく病気でなく病人を診られる慈恵人を育てるために尽力することこそが、私に与えられた使命と認識しております。そのためには卒前・卒後での教育をシームレスにつなげて、未来の担い手を育て上げる環境をつくることがまず必要と考えます。この度、教学委員会副委員長、臨床研修センター長も同時に拝命させていただくことになったのも、そのような体制づくりを率先して行うことを指示されたと理解しております。一方、適切な医療の遂行のために看護師の役割が大きくなっている中、恥ずかしながら看護教育についてはこれまで多く接してきませんでした。今後看護教員の方々にもご指導いただき、“両輪”がバランスを崩さず真っ直ぐに進めるよう十分研鑽を積んでいきます。その上で、慈恵らしさを失わず、新しい考えを取り入れた時代に則した新しい慈恵人の育成を進めていきたいと考えております。
 これまで診療、研究を主に尽力してまいりましたが、教育についてもしっかりコミットすることになりました。もちろん診療、研究も手を抜くことなくこれまで以上に勤しむ所存です。大変な重責と思いますが、なんとか松藤千弥学長をはじめ多くの先生方のご指導を仰ぎながら粉骨砕身したいと思います。皆様方のご支援、ご協力を是非よろしくお願いいたします。

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