東京慈恵医科大学同窓会
最新情報2022年05月25日 講演１ アイソトープ実験研究施設 前施設長
演題「慈恵との出会い」
朝倉正客員教授
昨年の退任講演が中止となり、退任後１年遅れで講演させていただきました。そのため思い出話の感が強くなってしまい、生後間もなくの頃に通っていたときの慈恵病院の診察券の紹介から始めてしまいました。そして、放射線科の岡本日出夫先生と医化学教室の松田誠先生との出会いのおかげで現在の自分があると思います。松田先生とともにシナプスからのＧＡＢＡ放出機構を解明し、その後、大川清先生のもとでがんの抗がん剤耐性の克服薬の開発を行い、耐性獲得に伴いＥＭＴを誘発する機構も解明しました。
生化学講座からアイソトープ施設に移動して施設を主宰するにあたって最初に感じたことは、ＲＩの利用が減少しているなかで、この立派な施設・設備をどのように有効に利用していくかということでした。ＲＩの利用者がいなくなれば施設閉鎖にもなりうる状況ですので、若干の制限はありますがｎｏｎ―ＲＩでも実験ができるような体制を立てることにしたのです。研究者からも喜んでもらえ大いに利用していただいています。退任後、自分自身も客員教授として施設を利用させていただいていますので助かっています。
自分にとっての慈恵医大での生活はとても恵まれていて、恩師の先生方ばかりでなく大学院で指導した先生たちからも慕ってもらっています。また、委員会等では事務系の方々にも非常に良く面倒を見てもらい、安心してお任せしました。本当にお世話になりありがとうございました。
