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東京慈恵医科大学同窓会

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2022年05月25日 講演3 基盤研究施設
演題「東京慈恵会医科大学への思い」
立花利公教授


 今回最終講義で思い出話を中心に、電子顕微鏡との出会いから始まり、電子顕微鏡を通して色々な人との出会い、慈恵医大へも電子顕微鏡つながりで務めることになり、そして電子顕微鏡があったからこそ今の自分があることをお話しました。東京慈恵会医科大学には1990年から32年間の長きにわたり、大変お世話になりました。32年間のうち約22年間を解剖学講座で、残る約10年間を総合医科学研究センター・基盤研究施設にて務めさせていただきました。その間にどれだけ慈恵医大に貢献できたのかわかりませんが、少なくとも微細形態的なことについてはある程度貢献できたのではないかと自負しています。
 現在形態学はかなり衰退しており、一流雑誌においても本当に小さな写真を載せたものが掲載されていますが、こんなに小さな写真で本当にわかるのだろうかと常日頃思うところであります。しかし、形態学がなくなることはありません。ところが現在、電顕画像のような微細形態をきちんと読める先生がどんどん引退をすることになり、今後オールラウンドに微細形態を読める人がいなくなることが心配です。慈恵医大においてもなるべく早めに微細形態を読める人を育てるなり、あるいは微細形態を読める若手を採用することを切に願うものであります。今まで出会った皆様並びに32年間お世話になった東京慈恵会医科大学に感謝致します。ありがとうございました。

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