東京慈恵医科大学同窓会
最新情報2023年04月25日 耳鼻咽喉科 大村和弘君(平16)カンボジア国王より
最高位モニサラポン大十字勲章を受章
令和5年3月18日のカンボジア耳鼻咽喉科学会総会にて平成20年より大村和弘君(平16)の行なっているカンボジア国に対する医療ボランティア活動及び、現地耳鼻咽喉科医師の慈恵医大への留学支援を含めた手術教育活動と成果が評価され、カンボジア王国で1905年から続く由緒ある「モニサラポン大十字章(The Royal Order of Monisaraphon Knight Grand Cross)」をカンボジア国王よりいただいた。
大村君は、初期研修を終了し、総合病院国保旭中央病院救急救命科の後期研修医の際に、JICAの短期専門家としてカンボジアの救急システムの構築及び救急隊員の教育に尽力し、当院の耳鼻咽喉科に所属してからは、耳鼻咽喉科の鼻科領域に特化した内視鏡下鼻副鼻腔手術の指導、カンボジア耳鼻咽喉科初の疫学調査などを行なっている。
加えて、カンボジアから耳鼻咽喉科医を慈恵医大に3ヶ月〜6ヶ月招待し、本年で延べ10名のカンボジア耳鼻咽喉科医の手術指導を行っている。令和2年から令和4年の間は新型コロナウイルス感染症のため現地訪問できなかったが、令和5年である本年はカンボジアで初となる内視鏡下頭蓋底手術を現地の医師と一緒に無事に手術を行なった。
これらの約15年にわたるカンボジアへの貢献及び現地医師の技術レベルの向上を評価され、受章のはこびとなった。モニサラポン大十字章は、「科学技術分野における発明・発見、学術及びスポーツ・芸術分野における優れた業績ならびに貢献」をした人材・組織に贈られる栄誉で、今回は、その最高位となる大十字章(Knight Gr-and Cross)がモンブンヘン厚生労働大臣から授与されている。
これらの15年間の国際協力の様子は、Dr.BalaというタイトルでKoby Shimada監督によるドキュメンタリー映画となり、4月29日より3週間ポレポレ東中野で上映される。
(耳鼻咽喉科小島博己記)