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東京慈恵医科大学同窓会

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2024年01月25日 小澤一史君(昭59)
日本神経内分泌学会学会賞を受賞


 本学解剖学客員教授の小澤一史君(昭59・日本医科大学名誉教授、佛教大学保健医療技術学部教授)は令和5年10月26、27日と岡山市で開催された第49回日本神経内分泌学会総会・学術集会において、本年度の同学会学会賞に推薦され、授賞式が行われた。
 小澤君は昭和59年に本学を卒業と同時に、当時の吉村不二夫教授が主宰する第2解剖学教室に助手として入室、その後、群馬大学内分泌研究所の大学院を経て助手を務め、さらに文部省在外研究員、学術振興会派遣研究員としてパリ市のフランス国立科学研究所に留学、帰国後は京都府立医科大学にて講師、助教授を務め、平成17年から令和4年3月末まで日本医科大学大学院医学研究科解剖学・神経生物学分野の大学院教授(主任教授)を務め、同年4月からは日本医科大学名誉教授並びに京都市の佛教大学保健医療技術学部解剖生理学教授として活躍している。小澤君は本学卒業以来、一貫して内分泌形態学、神経内分泌学の研究に取り組み、下垂体前葉ホルモン産生細胞の免疫電子顕微鏡学的解析、ステロイドホルモンによる脳の神経細胞機能制御機構、生殖制御に関する神経内分泌機序の解明などの研究を展開し、これまでに200報近い英文原著論文、総説を始め、解剖学、神経内分泌学に関する多数の著書・教科書執筆に関わり、昨年八月には英国グラスゴー市で開催された国際神経内分泌学会において、世界から選ばれた5人の特別講演者の一人として招待されている。今回の受賞は、本学卒業以来40年近くにわたる一貫したこれらの基礎的機能形態学研究の成果と、学会評議員、理事、理事長などの学会役員としての功績に対する、日本神経内分泌学会の高い評価であり、大変に喜ばしいことである。
 小澤君は、現在、本学客員教授として、医学科2年生のユニット基礎医科学アドバンスにおいて、神経内分泌学の最先端に関する特別講義を担当しており、本学学生にも大きな刺激を与えてくれている。また、群馬大学、京都府立医科大学においても客員教授として、神経科学、神経内分泌に関する機能形態学の教育にも関わり、これまでの研究成果を土台に、若い学徒への教育にも熱意を持って関わっている。
 今後もさらに研究成果を磨き、本邦におけるこの領域のリーダーの一人として頑張って頂き、更なる発展を期待したい。
(解剖学講座 岡部正隆記)

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