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東京慈恵医科大学同窓会

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2025年01月25日 森啓一郎君(準平23)第21回日本臨床腫瘍学会学術集会において3年連続の奨励賞受賞

 泌尿器科学講座助教の森啓一郎君が、令和6年2月22日〜24日に開催された第21回日本臨床腫瘍学会学術集会において、史上初の3年連続での奨励賞を受賞した。
 本学会は泌尿器腫瘍にとどまらない全科横断的な悪性腫瘍診断・治療の中心となる学会であり、海外からの座長・演者も積極的に招聘しており国際色の強い学会であることも特徴の一つである。今回の一連の受賞は非常に価値があり、3年連続での奨励賞受賞は泌尿器科ではもちろん全診療科を通じて過去に前例がなくまさに快挙といえるだろう。近年、ロボット支援下手術が急速に普及しているが、膀胱癌に対する膀胱全摘除術は泌尿器科手術において最も侵襲の大きな手術でありながら術前のリスク分類は不十分であるのが現状である。今回の受賞は膀胱全摘除術において、血管新生に関連するバイオマーカーパネルの予後的価値を解析した一連の研究が評価されたものである。その中で今回の研究では術前に採取した血液から血管新生に関連する様々なバイオマーカーを解析しており、特にVCAM1の有用性が強く示唆された。研究成果の一部は、Annals of SurgicalOncology 誌、European UrologyFocus誌などに掲載されている。
 森君は、平成31年4月よりオーストリアのウィーン医科大学泌尿器科教室に留学して泌尿器悪性腫瘍の研究に励み、2年半の留学期間を終えて帰国した。令和3年10月からは慈恵大学病院泌尿器科にて勤務を再開し、帰国後も精力的に泌尿器悪性腫瘍の幅広い研究活動を継続している。今回の受賞を機に、更なる研究成果の発展、実臨床への応用、並びに森君の更なる飛躍を大いに期待したい。
(平8・泌尿器科学講座担当教授 木村高弘記)

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